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   ●ドラッカー名言録

ドラッカー名言録53

半年振りに会ったドラッカー氏は語る−。“Eコマースの将来は、決してすべてがバラ色というわけではない。

この1月中旬に、ロサンゼルス郊外クレモントにあるP・F・ドラッカー博士を半年振りに訪れ、3時間程、お話を伺う機会に恵まれた。
その中で、初期の浮き沈みをすでに経験した、これからのEコマース(電子商取引)のあり方について話が及んだ際に発せられた言葉の一部が、今回のテーマである。
今後のEコマースを考える際に、まず第1の大事なポイントとして考慮すべき点は、その使い方を一本槍ではなく、対象とする商品やサービス、現在の流通状況や消費者の嗜好と行動を十分吟味しつつ、上手に使い分けることである。
「アマゾン」の例では、書籍という商品の特性、カレント性、重量、配送のしやすさ、データベースの作りやすさ、関連推奨販売品の容易さ、書店というスペースの限界…などから勘案して、総合的なEコマース路線に乗せやすかった。
しかし、それでも、例えば、PC画面で確認した上、実際の購買は書店にわざわざ出かけるドラッカー夫人のような人もいて、内容を手に取って確認し得る上に、取替えなどの可能なブックストアも決して廃ってはいないと、指摘する。
また、アマゾンそのものがPRの名において、消費者にとって莫大なスパム(ジャンクメール)を送りつけていることに、辟易している消責者の現状を忘れてはならないとも警告している。
第2に、その商品特性ゆえに、最終販売まで持っていかずに、広告宣伝情報の周知徹底、商品の事前の詳細提示のみにむしろ自己限定して、上手に利用している企業も多くなってきたことにも注目すべきだ、としている。
例えば、自動車販売は、その商品特性と高価性、そして実物確認の必要性からして、セリングそのものにEコマースはなじまない。だが、自動車の細部情報の事前提示による消費者の購買選択の拡大と、その後での絞込みへの貢献という面で、Eコマースはすでに重要な役割を果たしている。
類似の活用事例としては、住宅やオフィス家具などのケースのように、(潜在)顧客に対して一種のプリ・セリング(事前販売)することは大いに威力を発揮し得るとする。
第3のポイントは、同じ業種の製品でも、機種や取扱いの難易度によって異なる点である。
例えば、米国の外科医の80%近くは、その手術用メスなどをEコマースの上で購入を手配しているが、当然のことながら、もっと複雑な用具は、現品を確認した上で購入している。
要は、以上のような諸点を総合的に「シンク・スルー(トコトン考える)」することから、Eコマースの応用可能性は自ずと浮き彫りにされてくる、というわけである。

 

   

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