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ドラッカー名言録

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   ●ドラッカー名言録

ドラッカー名言録81

「有能な経営者は、ほかの人々の仕事を管理するのは、一見真実だが、これはまったくの俗説なのである」

 表題に続き、「ほかの人々は、どんな仕事をしているべきか」などと問う前に、「自分にできることは何か」という設問から経営に出発する人々が有能なのだと、ドラッカーは説く。
 そして、有能な人々は何よりもまず、「自分たちには、現実には時間という唯一の手段しかない。しかも、この時間という厄介な代物は極めて失われやすく、かつ貯蔵不可能なものである」ということを、嫌というほど知っている。
 しかも、いくら金があっても時間は買うことができないことも、彼らは身に染みて知っているのだ。
 それだけではない。有能なトップは、社内の誰かがやってきて、自分の大事な時間を(盗む)ことも知っている。
 また、重要な問題を片付けなければならないとき、そういう日に限って、つい部下と争ってしまったり、こじれてしまう。幼稚っぽいことであると知りつつも、結局は子どもじみたことをついしてしまった自分のほぞをかむと、かつてドラッカーはしみじみと語っていたこともあった。
 こうした余計な時間を浪費する出来事は、しょっちゅう発生する。
 組織の中で何らかの責任を持っている人間であれば、自分の勤務時間の半分を本来の仕事に使うのが精一杯である。
 だからこそ、自分の大事な時間が何のために奪われたか、どこで消えてなくなったかを、有能な人はよく理解しているとドラッカーは指摘する。
 かつてイギリスで働いていたときの上役に、この大切な時間が何に食われてしまうかを教えられたとドラッカーは言う。その上役は老人であり、あまり頑健ではなかった。しかし彼は、自分の仕事ができるわずかな時間に、ドラッカー自身が処理し得た量ないし、彼が知る限りの人々がこなす以上の仕事を片付けてしまうのであった。
 それを肌で感じたドラッカーは、自分の時間に対する姿勢を真剣に問うたのである。そこで、つぶさに観察してみると、想像以上に自分が時間を浪費していたことが分かった。
 時間が何によってなくなっているか、ほかでもない、時間の有用な使い方を目の前で実践してくれた上役に、身をもって教えられたのである。 

 

 

   

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